清水敏の弁理士日記

知的財産関係のニュースと、実務的心覚えとをつづる。実務的情報については、できるだけ元情報の所在を記載する。
「ファイル名に使用できない文字があります」でちょっとハマった話
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    インターネット出願ソフトで中間処理の送信ファイルを作成していた所員から、上のような相談が来た。エラーになるので送信ファイルが作成されない。中間処理で期限があるので送信ファイルが作成できなかったら不都合である。ファイル名がおかしいのかと思っていろいろ変更してみたが同じメッセージが出る。たまたまフォルダ名もファイル名の長いので、パス+ファイル名の文字列長の制限にひっかかったかも知れないと思ってこれをテストしたが関係ない。他の書類は全く問題ない。
    あれこれ試すうちに30分くらいが過ぎてしまった。

    どうしても埒が明かないので、出願ソフトのサポートサイトのFAQサイトを調べてみた。すると、「ファイル名に使用できない文字があります」というのは、実は「ファイル*内*に使用できない*要素*があります。」ということだと判明した。

    今回のトラブルは、ワードの意見書内にURLを記載していたところ、それが自動的にリンクになっており、リンクは(おそらくHTMLファイルの内容として)出願ソフトでは使用できない表現であったためこのエラーが発生したということである。

    出願ソフトのサポートサイトには確かに上のような説明があり、それにしたがってワードファイルからリンクを削除して送信ファイルを作成したところエラーが消えた。説明にも記載されていたが、確かにエラーメッセージには、エラーとなったURLがエラーの文字として表示されていたが、通常は出願・中間関係の書類にurlは記載しないし、仮に記載する場合にもリンクは削除するので、こんな問題に関する意識はなく、このURLの表示が何を意味するか確認しないでエラーに対処しようとして30分を無駄にしたのだった。この書類は別の弁理士が作成したもので、見直し時に「ああ、urlが記載してあるな」とは思ったのだが、そこでキチンと対処できなかったのが悔やまれる。

    それにしてもやはり「ファイル名に使用できない文字があります。」というのは誤解を生む表現だと思う。せめて「ファイル内に使用できな表現があります」とか、「ファイル内にリンクは使えません」とかいう表現に変えてもらえば、私が30分を無駄にすることはなかったと思う。

    いや、これはあなたの勉強不足と言われればそれまでですが。
    | 清水敏 | 知財実務 | 11:23 | comments(0) | trackbacks(0) |
    特許事務所のサーバがランサムウェアに感染したら
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      これは思ってもぞっとする。ある日事務所に出てきて、パソコン画面にランサムウェアらしきメッセージが表示されてサーバのファイルに全くアクセスできなくなったら…。期限管理もできない。もちろん一所懸命に作っていた図面や明細書にもアクセスできない。電子メールも読めず、国内のクライアントとのオンラインではアクセスを拒否されて、などということになったら弁理士としては途方にくれてしまうだろう。

      というのが現実にあった、と申し立てて、外国の出願人の案件の審査請求期限を徒過してしまった代理人(特許管理人)がいたらしく、出願人が救済を求めて起こした訴訟の判決があった。詳細は検索してもらうこととして、東洋の小さな国の小さな特許事務所にもインターネットを介した攻撃が毎日来ていることは昔よくわかった。自分のところにそんな物が来るはずがないと安心していてはいけない。

      我が事務所では、三重、四重の防御態勢をとっているが、それでもメール等でそれらしいものが毎日やってくる。すこしでも怪しいものは即ゴミ箱行きである。

      弁理士がデータを扱うことになるというのだが、他人のデータを預かるのは絶対に避けたい。
      | 清水敏 | パソコンなど | 18:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
      AFCP2.0が延長されました
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        USPTOによれば、AFCP2.0が来年9月30日まで延長されました。
        詳細はUSPTOのAFCP2.0のページを参照。
        | 清水敏 | 知財実務 | 09:44 | comments(0) | trackbacks(0) |
        特許表示
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          先日、日本弁理士会の会議で東京に出張し、帰りの新幹線に品川から乗った。東京から乗ることもあるのだが、早く帰りたい場合には品川で指定券を買うことにしている。とはいえ、どうしても家に着くのが遅くなるので、家で食事することはせず、駅弁を買って車内に持ち込んだ。隣の席の女性が弁当を食べ始めるのを見計らって弁当を広げて食べ始める。
           いつもは軽い弁当にするのだが、今回はちょっと高い弁当にして見た。これがなかなか美味しい。れなら駅弁でも十分だと思いながら弁当の下にしいたビニール袋を何気なく見ると、「PAT. xxxxxxxx」と印刷してある。「これは特許法施行規則に規定された書き方ではないなぁ」(特許法施行規則第68条)と思いつつ、つい職業柄その場でJ-PlatPatで該当特許を検索してみた。
           すると、なんとこの特許は平成26年に既に失効していることがわかった。特許権が存続していないにもかかわらず特許表示と紛らわしい表示をすることは、虚偽表示に該当する(特許法第188条)ので、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金という刑罰を受ける可能性がある(特許法第198条)。これを販売している業者はそんなことは全く知らないのだろうか。
           弁理士としては、担当した案件であっても、権利が消滅したらその権利についてクライアントの面倒を見る義務はないとは思う。しかし、クライアントが誤った特許表示を行っていることに気づいた場合には指摘して速やかにやめさせることくらいはすべきだろう。権利化したとき、又は年金納付のお伺いのときに、そうした一般的な注意をクライアントにしておくことも必要だ。
          | 清水敏 | 知財実務 | 08:39 | comments(0) | trackbacks(0) |
          各国特許関係機関の情報 2018/08/04, 7:10:02
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            CAFC



            JTEKT CORPORATION v. GKN AUTOMOTIVE LTD. [OPINION]




            EPO



            PCT at the EPO
            Stockholm, Sweden
            6 September 2018
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            USITC



            EIAP: Effectiveness of the Program; 9th Review

            Cast Iron Soil Pipe Fittings from China

            Steel Racks from China




            日本弁護士連合会



            シンポジウム「なぜ、女性差別撤廃条約選択議定書の批准は必要か」 〜パトリシア・シュルツ国連女性差別撤廃委員会個人通報作業部会長と考える〜         




            特許庁新着情報



            AI技術を活用したシステムにおけるアジャイル型開発に基づくプログラム作成業務 外1件に係る労働者派遣についての一般競争入札公告

            イベントカレンダー(9月 東京・大阪 台湾知財セミナー〜台湾税関での知的財産権水際措置〜)

            平成30年度特許庁産業財産権制度問題調査研究「農林水産分野における弁理士の役割等に関する調査研究」(仮称)の仕様書(案)の公表について

            「知財のミカタ〜巡回特許庁in浜松〜」申込受付中!(経済産業省のページへ)

            | 清水敏 | 知財実務 | 10:35 | comments(0) | trackbacks(0) |
            サイバネティクス全史
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              昔、サイボーグ009という漫画があった。当時はよくわからなかったが、サイボーグ=サイバー+オーガンということで、機械+有機生物を意味するのだそうだ。

              サイバーといえばギブソンのニューロマンサーが有名だが、サイボーグ009の方が古そうだ、というか遥かに古い。もともとサイバネティクスという語は1948年にノーバート・ウィーナーがギリシャ語のκυβερνᾶν(steerman 操舵手)という語を元にして創った語だそうだ。ただしサイバネティクス全史という本では、cybernanというギリシャ語の動詞から作られた、と出ている(19ページ)。多分同じ語を英語表現したのだろうと思う。その語がその後でこれほど様々な場面で使われるようになるとはウィーナーも予想していなかっただろう。サイバー犯罪とかサイバー空間とか、サイバーテロとかサイバーパンクとか。
               ところで、もともとサイバネティクスとは、計算機と有機物からなる、フィードバックと相互通信を伴う制御系の総体、つまり計算機と有機物との双方からなる、ある動作をするシステムのことを意味しているそうだが、今ではもっぱら「この」現実の世界ではなく、コンピュータ通信の彼方にある「あの」世界のことを指すものとして使われているようだ。
               この本ではサイバネティクスという語の始まりから、サイバーという語がどのようにどんな場面でどんな人達に使われるようになったかが詳細にかかれていて面白い。特に米国では、単なるコンピュータ分野にかぎらず人文というか文化的な面も含めた広い分野にこの語が強い影響を及ぼしたことがよく分かる。それに引き比べて日本ではやはりこの語による影響は限られている。
               特に20世紀後半からの米国では、色々な分野の人がそれぞれ多くの想像力と技術力と実行力とを使って社会を変革させてきた。現在、日本では、AIだ、データだと騒いでいるけれど、400メートルトラックで言えば3週遅れになっているような気がする。
              2018/08/03の情報
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              | 清水敏 | 知財実務 | 12:35 | comments(0) | trackbacks(0) |
              各国特許関係機関の情報 2018/08/03, 7:10:01
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                CAFC



                CLEVELAND ASSETS, LLC v. US [ORDER]

                SAP AMERICA, INC. v. INVESTPIC LLC [OPINION]

                SAP AMERICA, INC. v. INVESTPIC LLC [ORDER]

                GLG FARMS LLC v. BRANDT AGRICULTURAL PRODUCTS [OPINION]

                SAP AMERICA, INC. v. INVESTPIC LLC [ORDER 2]




                EPO



                EPO2day Roadshow for professional representatives
                Warsaw, 23 October 2018
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                特許庁



                「知財のミカタ〜巡回特許庁in浜松〜」申込受付中!(経済産業省のページへ)




                特許庁新着情報



                【知財のミカタ〜巡回特許庁〜】オープニングイベント会場を記載しました!

                【ハーグ】締約国一覧を更新しました(カナダを追加)

                【ハーグ】カナダが加盟します(2018年11月5日発効)

                第25回商標審査基準ワーキンググループを開催しました

                産業構造審議会知的財産分科会商標制度小委員会 第25回商標審査基準ワーキンググループ議事要旨

                審判便覧の改訂案(第17版)に対する意見募集の実施について

                | 清水敏 | 知財実務 | 10:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
                各国特許関係機関の情報 2018/08/02, 7:10:06
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                  先日、他の人の作成した文書に「不利益な取扱い」という表現があった。私の脳内言語モデルでは、「不利益な取扱い」よりは「不利な取扱い」の方が圧倒的に出現頻度が高かったので、表現を修正した方がよいと意見を述べた。翌日、その根拠を補強しようと思い調べてみた所、思わぬ結果が出て驚いた。

                  まず、国立国語研究所のコーパス「清少納言」で調べたところ、コーパス中に出現する「不利益な取扱い」又は「不利益な取り扱い」の出現頻度が合計20件あったのに対し、「不利な取り扱い」又は「不利な取扱い」が合計で2件しかなかった。これは意外だった。少なくとも「不利な取扱い」は「不利益な取扱い」と同等以上の出現頻度があるはずなのに。

                  で、そんな馬鹿なと思ってGOOGLEの詳細検索で語句を限定して調べたところ、検索に引っかかった件数は「不利益な取扱い」又は「不利益な取り扱い」が合計で161600件あったのに対し、「不利な取り扱い」又は「不利な取扱い」が合計で70800件しかなかった。清少納言の結果よりは均等に近づいたが近づいただけで依然としてその差は大きい。

                  どうやら私の脳内言語モデルは世間の言語モデルから相当にずれていたらしい。ということで、最初の文書を作成した人に意見の撤回を申し出ておいた。自分の感覚が世間とずれるのは分かるが、これほどとは思わなかった。

                  ちなみに、「不利益な取扱い」は労働法関係で頻出している一方、「不利な取扱い」は公正取引委員会関係の文書で頻出しているようだった。最初の文書を作成した人も労働法関係の仕事が多いといっていた。

                  ついでに、労働基準法第三十八条の四第1項第6号では「解雇その他不利益な取扱いをしてはならないこと。」となっているのに対し、同じ労働基準法第百四条第2項では「解雇その他不利益な取扱をしてはならない。」となっていて、「取扱い」と「取扱」という2通りの表記を見つけた。赤ペンでどちらかを修正したいところだ。

                  これを調べていて、「不利」と「不利益」とではどうも意味が違うらしい、と気づいた。不利といえば有利の反対であって、対称な取扱の一方を述べているのに対し、不利益な取扱いというのは、通常の取扱いと比較したときに何らかの不利益を被ることを強調する意味合いで使われているように思う。形が違うのだから意味も当然に違うと言われればそれまでだが。

                  こんなことを気にしなくてもいいとは思いながら気になって調べたので報告。
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                  | 清水敏 | 知財実務 | 07:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
                  各国特許関係機関の情報 2018/08/02, 7:10:06
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                    今日は久方ぶりにゆっくりと仕事ができそうだ。
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                    | 清水敏 | 知財実務 | 07:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
                    新大阪でトラブルに遭遇
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                      昨夜は息子そっくりの人間を新幹線中で発見して興奮したせいか、新幹線を降りるときにうっかりして品川のダロワイヨで買ったおみやげのマカロンを新幹線車内に置き忘れた。新幹線の改札口を出てトイレに入っているときに気が付き、すぐに改札口に戻って駅員に話をしたら、駅の西の端に遺失物の窓口があるという。そこで痛い腰をだましだましはるばる西の端まで行き、忘れ物を申告した。グリーン車だったので、車両番号も座席番号も分かる。その場で窓口の駅員がホームにいる駅員に電話で連絡すると、それらしきものがあるということで、10分後に戻ることにしてその場を離れた。

                      おもしろかったのは、忘れものがあることを話す駅員の連絡だった。「なんとか245号(のぞみ245号だったのだが、「のぞみ」とは言わず、別の符牒を使っていた)、9号車、12番、デンマーク(座席番号Dのことらしい)、荷棚(私は「網棚」といったのだが、なるほど新幹線は網棚ではない)」というものだ。座席番号Dをデンマークというらしいが、座席番号A、B、Cは多分アメリカ、ブラジル、カナダ、ではないだろうか。Eだったらイングランドか。別の候補としてはアルメニア、ブルキナファソ、コンゴ、ドイツ、エストニア、などはいかがだろうか。アンゴラ、ブータン、チャイナ、ドミニカ、エリトリアあたりもいいかも知れない。

                      ともあれ、10分後には無事忘れ物を手にいれてようやく家路についた。

                      ところで、誤解がないように言っておくと、私は新幹線で出かけるときは、大体新大阪始発の自由席に乗車する。帰りも東京駅始発の自由席に乗る。昨日は腰が痛かったのでホームであまり歩く必要がないグリーン車にしたのだった。車内で仕事する必要もあり、グリーン車以外だと座席の間隔が狭く、隣に人が座ると仕事の性質上、パソコンを開いたり書類を広げたりすることははばかられる。という諸々の事情があっての選択だったのである。

                      以下、2018年7月24日の知財関連の情報。
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                      | 清水敏 | 知財実務 | 07:43 | comments(0) | trackbacks(0) |
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                      サイコパス (文春新書)
                      サイコパス (文春新書) (JUGEMレビュー »)
                      中野 信子
                      この本を読みながら、最近のニュースに出てきたあの人、この人を思い出した。ところで、サイコパスとは関係ないのだが、この本によれば日本は全世界の面積の0.25%しか占めていないのに、災害被害総額では15〜20%を占めているそうだ。最近の噴火、地震、豪雨の連続を見ていると納得してしまうが、一応この数字はどこかでチェックしておく必要がある。
                      そこで調べて見た。一般財団法人国土技術研究センターによると、世界における日本の国土の占める割合は0.28%だそうだ。Wikipediaでは0.25%と記載されている。ここは国土技術研究センターを信用したい。一方、内閣府によると、日本の災害被害額が世界の災害被害額に占める割合は16%だそうだ。この数字はちょっと古いが、それでも大筋で15〜20%という値は正しそうだ。
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