2007.10.15 Monday
The Economics of the European Patent System: IP Policy for Innovation and Competition
評価:
Dominique Guellec,Bruno van Pottelsberghe de la Potterie Oxford Univ Pr (Txt) ¥ 4,613 (2007-03-08) |
ヨーロッパだけでなく、米国特許などについても、結構実務的なことや雑学的なことが書いてある。例えば、米国特許第3156523号のクレーム1は「Element 95」だけだったりとか、メガアプリケーションと呼ばれる出願では時にクレーム数が1万を超えるとか、われわれの普段の弁理士生活ではなかなかお目にかかれない情報を入手でき、結構おもしろい。日本の実務では、弁理士から出願人に対する請求の一部に、請求項の数による従量制料金が加算される場合が多く、しかも1項につき結構な金額を請求するので、請求項の数が1万を超えると、請求金額は天文学的になるかも。ちなみに、現在の日本の制度で請求項数が1万のときの出願審査請求料金は40,168,600円だそうだ。
こういう出願があるから、特許庁もクレーム数を制限したがるのだろう。