2016.12.19 Monday
「丸山眞男の敗北」
この時代に丸山眞男論である。すでに私の人生からは消えていた丸山眞男だが、「丸山眞男の敗北」というタイトルにグッときて読むことになった。前半は丸山眞男の著作をその周辺まで読み込んでいい感じだったが、最後に来て著者の伊藤氏はだいぶ腰砕けになったようだ。折角の「敗北」のタイトルの味噌の部分がたよりない学生の論文のようになっていたのが残念。
丸山眞男は逆風があるときには高く飛ぶが、風がなければ元気をなくす凧のような人だ、という点はその通りかもしれない。すでに敗戦後70年を過ぎ、風がない時期が長すぎて凧も空から消えてしまった現在、学生は丸山眞男等は全く読まないのではないか?
そんなことを思いながら、1日で読み終えてしまった。