2017.02.28 Tuesday
2017/02/28 曲げないドイツ人、決めない日本人
車両等は、横断歩道又は自転車横断帯(以下この条において「横断歩道等」という。)に接近する場合には、当該横断歩道等を通過する際に当該横断歩道等によりその進路の前方を横断しようとする歩行者又は自転車(以下この条において「歩行者等」という。)がないことが明らかな場合を除き、当該横断歩道等の直前(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前。以下この項において同じ。)で停止することができるような速度で進行しなければならない。この場合において、横断歩道等によりその進路の前方を横断し、又は横断しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければならない。(道路交通法第38条)
こういう規定があるのに、どのドライバーも徐行さえしない。頭に来て、車が走ってくるのも構わず横断を始めたら、さすがに相手は止まったが、「頭がおかしいんじゃないか、こいつは」というようなすごい顔でドライバーににらまれた。
日本ではこういうドライバーが普通だし、歩行者もこんな無謀なことはしない。学校でも横断についてはくどいほど、車が止まってから渡るように教える(らしい)。
しかし、ドイツでは違うらしい。ドイツ人にとってはルールが至上。ルールがある以上、それに従わないことはゆるされない。罰則があるからとかなんとかではなく、ルールにしたがうことが最も大切なことらしい。そして、ドイツにも上と同じようなルールがあるらしい。驚くべきことに、ドイツでは、車が走ってくるときに、車が止まらないようであっても、車にぶつかることをおそれず横断すべし、と教えられるそうである。この点ではドイツ人に心底から同意する。
私も自動車の教習学校では、周りの車が制限速度を超えて走っている場合、制限速度を守ることによって車の流れを乱すな、というようなことを教えられた。ドイツでは考えられないらしい。
そういえば、かつて、ドイツ人の車がドイツでアラブ系の子供をはねて死亡させたとき、死亡した子供の親のところにドライバーが来て、「今回の事故で車両が傷ついた。今回の事故は子供が道路脇から突然道路に飛び出したことで起きたことだから、責任は子供にある。本来であればあなたに賠償を求めるところだが、子供さんがなくなっているので気の毒だから要求しないことにする。」といって親をおこらせたそうである。日本では考えられないが、ドイツではこうした考え方が普通なのだそうだ。